「モンテッソーリ教育」は大脳生理学、心理学、教育学などの面から効果があると考えられており、教育環境や教具が大きな特徴となっています。
そこで今回は、モンテッソーリ教育の教具を年齢別にご紹介します。
目次
まずは環境づくり
子どもは皆、自己教育力を備えてはいますが、自分で取り組める環境や、その環境に関わるための方法を知らなければ、その力を存分に発揮させることはできません。
モンテッソーリ教育は、大人の価値観で一方的に教え込もうとするのではなく、子どもの興味や発達段階を正しく理解し、子どもが触ってみたい、やってみたいと思う環境を適切に用意し、その環境と子どもを「提示」などによって結びつけ、子どもの自発的活動を促します。
子どもは、自分で選んだ活動に満足いくまで繰り返し取り組みながら様々な能力を獲得していきます。
年齢別モンテッソーリ教具
年齢はあくまで目安です。成長は子どもそれぞれ。他の子と比較せずに、いま自分の子どもが何をやりたがっているかを考えるようにしてください。
0歳のモンテッソーリ教具
0歳って何ができる?
0週から数ヶ月の赤ちゃんは、ベビーベッドで仰向けに寝かされていることがほとんどです。そのうち、物をじっと見つめたり、動くものを目で追いかけたり、手を伸ばして物に触れたり、握ったりするようになり、首がすわり、寝返りも打てるようになります。
0歳にオススメのモンテッソーリ教具
個人差はありますが、生まれて2・3ヶ月で赤ちゃんは視点を固定できるようになり、動くものを目で追いかけはじめます。ゆらゆらゆっくりと頭上で揺れるモビールは、赤ちゃんの視覚の発達を助けるのにピッタリです。
出典:モンテッソーリ・セレクトより
0歳半のモンテッソーリ教具
0歳半って何ができる?
半年ぐらい経つと、座ったり、ハイハイができるようになります。歯も生えてきて、つかまり立ちもできるようになります。いないいないバアで笑うこともあります。
0歳半にオススメのモンテッソーリ教具
鈴入りラトル(ガラガラ)など転がして遊べるものをおすすめします。
目の前に転がしてあげると、音が出たり転がるのが面白くて赤ちゃんが追いかけようとするので、ずりばいやハイハイにも役立ちます。
出典:モンテッソーリ・セレクト
1歳のモンテッソーリ教具
1歳って何ができる?
1歳になると、立ち上がって歩くようになります。指先が動かせるようになり、集中力も育ちはじめます。
1歳にオススメのモンテッソーリ教具
つかまり立ちや伝い歩きを始めた赤ちゃんには、しっかりとした重さがある手押し車をおすすめします。
手すりなども伝い歩きの練習にぴったりですが、手押車の場合、赤ちゃんが自分の思った方へ歩けるという利点があります。また、前方へ進む練習になり、一人歩きへのステップアップにつながることも重要です。
歩行器はあまりにも赤ちゃんをサポートしすぎて簡単に歩けてしまうというデメリットがあります。歩けるように見えているだけで本当の意味での練習にはなっていませんし、赤ちゃんが自分で努力するチャンスを奪ってしまっています。
ひとつ何かができるようになったら適度な難しさの新しい体験をさせてあげるということはとても大切です。
出典:アマゾン
1歳半のモンテッソーリ教具
1歳半って何ができる?
1歳半頃には腕と足に力がつき、手指はさらに器用になります。狙って叩くなど、目と手の協応動作が発達します。また、色やかたちで区別できるようになり、音程の違いを知り、音に合わせてリズムをとります。
1歳半にオススメのモンテッソーリ教具
手に道具を握って何かを叩ける時期になったら、本物の楽器にトライさせてはいかがでしょうか。
こちらのシロフォンは、音階を意識して設計はされていないので曲は弾けませんが、どこを叩くとどんな音がするかわかるようになり、狙った音を出そうと叩くようになります。
出典:アマゾン
2歳のモンテッソーリ教具
2歳って何ができる?
指や手首を柔らかく使えるようになり、両手の指を同時に使った動きができます。複雑な形を見分けることができます。
2歳にオススメのモンテッソーリ教具
シール貼り、はめ込みパズル、粘土遊び、紐通し、洗濯バサミなど、いろいろなもので遊べます。
はめ込みパズルは、はめ込んだり積んだりする遊びの中で、自然に色と形を認識できるようになり、集中力と指先の力加減、図形感覚や創造性を高めます。
出典:アマゾン
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2歳半のモンテッソーリ教具
2歳半って何ができる?
指、手首、腕を同時にうまく使い、細かい指使いができたり、握力を調整した動きができます。大小、長短、細い太いなどの順序がわかる・同じ色を分類する
2歳半にオススメのモンテッソーリ教具
はさみで切ったり、のりで貼ったり、簡単なカットなら包丁を使うこともできるようになります。
だんだん器用になってくるこの頃には、レーシングビーズがオススメです。
しっかりしたヒモで穴に通しやすいものがよいです。神経を研ぎ澄ませて集中力を養うのに最適なおもちゃです。指先の器用さも格段にアップします。
出典:アマゾン
3歳のモンテッソーリ教具
3歳って何ができる?
3歳頃になると、大人のまねをして、大人顔負けのことを言ったりします。お手伝いをやりたがったり、生きる力を身につけられる大切な時期。また、音や臭いなどの刺激に敏感になる子どもも多いです。興味に合わせて教具を選んであげましょう。
3歳にオススメのモンテッソーリ教具
積み木、折り紙、羊毛フェルトなどの針仕事、コーヒーの豆挽き、お手伝い仕事のおもちゃ。
大工さんごっこのおもちゃです。楽しく遊べて手先が器用になります。
出典:アマゾン
3歳半のモンテッソーリ教具
3歳半って何ができる?
単語の数がどんどん増えて、会話が文章になり、様々な言葉に興味を示します。また、言葉をまねて、語彙が増え、文字にも興味が出てきます。
3歳半にオススメのモンテッソーリ教具
ひらがなパズル、図形パズル、地球儀や世界地図、簡単ななぞなぞ
文字が好きになる頃なので、「あ」から「ん」五十音のひらがなが収録されたカードはいかがでしょうか。何度も文字をなぞって書き方を練習できます。
出典:アマゾン
4~6歳のモンテッソーリ教具
4~6歳って何ができる?
4歳以前は秩序にこだわっていましたが、この頃から数への興味に変わっていきます。
ものを置く場所や順序、多い・少ないなどが気になり、自分の年齢にこだわりを見せたり、お風呂で数を数えたり、生活の中で数字に敏感になります。物事の本質が知りたくなり、「なぜ?」「どうして?」と尋ねてくる時期でもあります。
この時期には自発的にできる環境を用意し、手順や段取りが必要な作業をさせてみましょう。
失敗しても、その後始末の手順を見せることが大事です。
子どもの世界が広がり出すのもこの頃。友だちやグループで一緒に何かをすることを好む子どもも多く、社会性が発達してモラルや道徳心も育ちます。
4〜6歳にオススメのモンテッソーリ教具
数字、生物、地理、歴史に関するおもちゃ。小学校準備になるような教具がオススメです。
100並べセットは、1~100までの数字が書かれた木製チップを並べる教具です。数の勉強だけでなく、集中力や想像力も養えます。どう並べれば早く完成するかな…と親子で一緒に遊べます。
出典:アマゾン
まとめ
良い知育玩具を与えることがゴールではありません。
大切なのは、それを使ってどうやって子どもとコミュニケーションをとるかです。どんなに優れた物を与えても、使い方を間違えれば台無し。
ぜひモンテッソーリ教具としてぴったりのおもちゃを見つけて、楽しい子育てライフをもっと楽しくしてみてください!