英語育児ママ必見!グローバルで活躍する人材に必要な『リベラルアーツ』とは?

リベラルアーツとは

近年、経営者やビジネスマンに特に必要な資質として、この『リベラルアーツ』が注目されています。

リベラルアーツは、日本語で「一般教養」と訳されることが多いですが、「一般教養」と言うと、ビジネスマンとは関係のなさそうな言葉です。

リベラルアーツを、「一般教養」と訳してしまうと、本当のリベラルアーツのニュアンスと違って理解されがちです。

グローバル時代にリベラルアーツがなぜ必要か

日本の大学の一般教養というと、専門科目を学ぶ前に「一般的な知識」を広く学ぶ分野と思われがちですよね?

しかし、アメリカのリベラルアーツは、ただの一般教養ではなく、常識として通用している前提や枠組みを疑い、問いを立てる力を養うための技術なのです。

グローバル社会の中では、違う国籍、違う民族、違う宗教の人が入り混じり、価値観や歴史、考え方が違う中で、一つの正解を見いだすことが難しい問題がたくさんあります。

 1つの正解を出すよりも “多様性の理解”がとても大切になってきます。そこで、このリベラルアーツが必要になってきます。

グローバル社会で活躍する人材には、必要不可欠な技術なのです。

英語版wikipediaを見ると、Liberal arts educationは以下のように説明されています。

「西洋で最も歴史の古い教育プログラム」であり、「かつて自由に生きるために不可欠な学問であった」

リベラルとは自由、アーツはサイエンス以外の学問や芸術を指します。

日本の芸術にあたるアートより、意味の範囲が広いのです。直訳すると「自由になるための術」となります。

「自由になるための術」とはどういうことなのでしょうか。

リベラルアーツの歴史を知ると、その意味がわかります。

リベラルアーツの歴史

リベラルアーツは古代ギリシャで発祥し、ローマで栄えました。

教育学を習ったことがある方ならご存知だと思いますが、古代ギリシャには7つの自由教科(文法、修辞学、弁護論、算術、天文学、幾何学、音楽学)というものがありました。それは、自由になるための学問であったと言われています。

奴隷制度や身分制度があったこの時代のギリシャやローマでは、学問こそが自由を手に入れるすべだったのです。

学問を身につけることで、奴隷制度から解放されたり、身分を手に入れるという下克上が可能になったのです。

学問が身を助けたのですね。まさにペンは剣よりも強し!です。

リベラルアーツ教育が目指しているもの

リベラルアーツ グローバル

リベラルアーツとは1つの正解を求める学問ではなく、自ら問いかけ、自分なりの答えを見つけ出す教育法と言われています。

1つの答えだけが正解であったり、マークシートで答えられるようなテストの問題とは一線を画しています。

つまり、あらゆる問題に対応する力を付け、リーダーシップを養い、よりよい社会や企業を構築していく人材を育成していくための学問です。

アメリカはイギリスから独立する際、国家として成り立っていくために強いリーダーを必要としていました。そういったリーダーを育成するために、リベラルアーツが栄えていったという背景があります。

リベラルアーツには、リーダーを育成するための教育内容が盛り込まれているのです。

リベラルアーツカレッジでは何を学ぶのか

社会で活躍するために必要な実行力、判断力、論理性など多くの力を身につけるために幅広い分野を学びます。

高校時代に国語が得意だったからと国文科に進むと、古文や国語の文法など専門的なことを学ぶことになるでしょう。しかし、実際にそういった知識が、社会に出て仕事をする時に役立たないという話はよく聞きます。

得意科目をなんとなく専攻に選んで後悔することは珍しくありません。幅広く1つの分野に限らず興味のあることはなんでも学べる学部があればいいのに、、と思う人も多いのではないでしょうか。

リベラルアーツ学群は、人文科学、社会科学、自然科学、学際・統合科学の各領域の科目で構成され、大学で学ぶほぼすべての学問領域を網羅しています。

具体的には、外国語、文学などの文系科目から、哲学、宗教、心理、教育、政治経済、歴史、国際関係。また理系科目の数学、物理、生物、化学。そして情報、環境、メディアなど、さまざまな分野の学びに必要な科目が網羅されています。

このように幅広い学問を学ぶことで、あらゆる問題にも総合的に対応できる力を付けることができます。

日本でリベラルアーツ学部がある大学

日本でもリベラルアーツに力を入れる大学が増えてきました。いくつかご紹介します。

国際基督教大学 国際教養学部

https://www.icu.ac.jp/academics/

国際教養大学 教養学部 

https://web.aiu.ac.jp/undergraduate/outline/

早稲田大学 国際教養学部

https://www.waseda.jp/fire/sils/

上智大学  国際教養学部

https://www.sophia.ac.jp/jpn/program/UG/UG_LA/index.html

関西大学  リベラルアーツプログラム

https://www.kwansei.ac.jp/a_affairs/a_affairs_001860.html

山梨学院大学 国際リベラルアーツ学部

https://www.icla.jp/

アメリカの有名リベラルアーツカレッジ

リベラルアーツ アメリカ

リベラルアーツカレッジとは、リベラルアーツの学部に特化した大学です。

アメリカでは、総合大学ではなくてもレベルの高いリベラルアーツ系の大学があります。

セブンシスターズと呼ばれる名門女子大学7校が有名です。

バーナードカレッジ (Barnard College)

ブリンマー大学 (Bryn Mawr College)

マウントホリヨーク大学 (Mount Holyoke College)

ラドクリフカレッジ (Radcliffe College)

スミス大学 (Smith College)

ヴァッサー大学 (Vassar College)

ウェルズリー大学 (Wellesley College)

アメリカには、その他にも数多くの優良なリベラルアーツカレッジがあり、大学院への進学率も高くなっています。

まとめ

いかがでしたか?リベラルアーツの本質をご理解いただけたでしょうか。

日本は今、幅広い知識と確かな判断力を持ったリーダーを必要としています。

単純作業や、専門的な技術業務は、AIに任せられる分野が多くなってきました。

時代の流れから見ても、日本の大学はもっとリベラルアーツに力を入れるべきでしょう。

世界でリーダーシップを発揮できる人材を育成するためにも、質の良いリベラルアーツが学べる大学が増えていくといいですね。

ABOUTこの記事をかいた人

3児のママでアラフォー主婦。
ロサンゼルスに4年在住し、現地の子育てを経験。
帰国後は、ジュニア英会話講師、英語教育に関する記事の執筆を中心に活動。
学び直しのため大学に編入し、現在は2度目の女子大生を満喫中。