幼児教育は効果なしは嘘!5歳までの幼児教育が人生を左右する理由とは?

幼児教育 収入 効果

「早期教育に効果はあるのか?」

「お金をかけて幼い子供に習い事をさせる必要はないのではないか?」

「習い事や幼児教室に通わせたけど、特に変わったのかどうかわからない」

こういった声をよく耳にします。

高い費用をかけているのにも関わらず、すぐに効果が期待できないと、不満を感じてしまいますよね。私自身、また方向性がまだ定かではない幼い頃から熱心に教育を行うことにあまり賛成ではありませんでした。

しかし、本当の教育の成果というのは、すぐに現れるものではないようです。

幼児期から30〜40年経って、その効果がはっきり分かると言います。

私はある研究を知って、幼児教育に対する考えが大きく変わりました。

幼児教育は「読み・書き・計算」ではない

『幼児教育』と聞くと、IQに代表される早期英才教育、フラッシュカード、速読、右脳教育、読み、書き、計算などを思い浮かべる方もいるかもしれません。

しかし、このような知識や技能をつける学力面ではなく、協調性、計画力、コミュニケーション能力などの行動面の教育の方が大切なのです。

すなわち、目標に向かって頑張る力、他の人とうまく関わる力、感情をコントロールする力などの「非認知能力」を、幼児期の間に学習しないといけないのです。

5歳まで幼児教育が人生を変える!

ノーベル経済学賞受賞者でシカゴ大学経済学者のジェームス・ヘックマン氏によると、0歳から5歳の子供への質の良い教育が、最も効率的に経済効果をもたらし、健康で充実した家庭生活を実現すると言います。

ジェームス・ヘックマン氏の研究では、子供が十八歳の時点での認知的到達度は、子供が小学校へ入学する六歳の時点ですでに格差が明白だった、としています。
 
つまり、6歳の時に認知能力・非認知能力が高い子は18歳になってもその能力が高く、6歳の時点で低い子は18歳になっても低いということです。
 
すでに、小学校入学時には能力の差がついてしまっているのです。
 

関連記事:幼児教育はリターンが大。質の高い幼児教育を受けた人は、収入が高いってホント?

幼児教育は、健康にも好影響、犯罪率も低下

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幼児教育がその後の人生の学力に差が出ることが明らかになりましたが、実は健康面でも良い影響が出ることがわかっています。

質の高い早期教育プログラムを取り入れた0歳〜8歳の子供の30〜40年先を追跡調査した研究があります。

良質な幼児教育を受けたグループは、35歳の時点で健康面で優れていて、メタボになる確率が極めて低く、感情コントロールや認知力、高いIQ維持に優良な結果が出ていたということです。

また、幼児教育を受けた子供は、その後の人生において、犯罪に関与する割合が低いというデータもあり、これらの研究結果は、大きな社会的インパクトを持ち、オバマ政権での幼児教育政策を方向づけました。

その他、幼児教育の重要性に関する様々な研究のデータがジェームス・ヘックマン氏が書いた『幼児教育の経済学』という本にまとめられています。

幼児教育がなぜ重要なのか、その理由を知りたい方におすすめの1冊です。

基本の4ルールを学んでいると平均年収が86万円高い!

幼児教育で一番大切なのは、周りの人と関わりながら、ルールや物事の基礎をバランスよく学んでいくことです。

基本的なルールを身につけることこそ、経済効果に直結します。

神戸大学の西村教授らが行った「しつけ」に関する研究では、

  1. 嘘をつかない
  2. 他人に親切にする
  3. ルールを守る
  4. 勉強をする

こういった基本的な4つのことを幼児期にきちんと教わった人は、そうでない人に比べて平均年収が86万円高いという調査結果もあります。

人として当たり前のことかも知れませんが、こういったことを幼児期にきちんと教われるかどうかは大きな事なのです。

家での教育・しつけ体制がカギ!

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ジェームス•ヘックマンの研究で効果が高いとされた、ペリー就学前プログラムというものがあります。

その教育プログラムの中には、週一回90分の家庭訪問を行うという項目がありました。

これこそが、成功のカギを握っていると感じませんか?

やはり、家庭環境はとても大切で、家できちんとルールを守って規則正しく生活ができているかというのが、幼児教育に大きく影響します。

貧しい家庭に育った子供は、将来の年収が伸びにくいという現実があります。その子の素質というよりも、家庭環境に左右されてしまう部分も大きいでしょう。

家庭訪問によって家庭環境を整えたことが、このプログラムの成功の要因の一つであると考えられます。

幼児教育をより効果的におこなうには、スクールや教室に任せっきりではなく、家でも並行していくことで、さらに大きな結果を生み出せるでしょう。

何歳でどんな習い事がオススメ?

0歳〜5歳が黄金期です。

この時期に、しつけやきちんとルールを守るように教えられることが大切です。

すぐに結果が出なくても焦らず、根気よく接していきましょう。

先ほども述べましたが、IQに代表される「読み・書き・計算」を幼児期から学ぶのではなく、IQでは測れない「非認知能力」を身につけることに重点をおいてください。

幼児期には、このような習い事をオススメします。

  • 発想力や創造性を育てるアート
  • 全身を使う運動能力を高めるスイミング
  • 言語能力を発達させる英会話や英語リトミック
  • 音感や集中力を養うピアノ
  • 運動能力・チームワークを大切とするサッカー

習い事を選ぶポイントは、子供が楽しんで参加しているか、です。どんなことでも楽しんで夢中になることができれば、効果があります。

参考記事:「英語で〇〇を学ぶ」習い事 ホビングリッシュ

まずは、体験に参加してみて、本人の希望を聞き入れて決めてください。

習い事では、先生任せにせずに、家でも必ずフォローする体制を整えてください。

幼い頃から植え付けられた習慣や感覚は、一生涯の財産になります。

ある年齢をすぎてから習慣を変えようというのは、簡単ではありません。

まとめ

このように、子供たちが経済的にも精神的にも豊かな暮らしを送るために、幼児期の教育投資がいかに効率的で有用か研究され、はっきりと証明されています。

家が裕福か、受験に成功したかだけではなく、良質な教育を幼児期に受けていたかということが、より豊かな人間性を作り、経済的にも恵まれていける要因になるのです。

子供が本当の意味で豊かな人生を送れるように、幼児期の教育投資に取り組んでみてはいかがですか?結果はしばらく先かも知れませんが、きっとリターンの大きい投資になるでしょう。

ABOUTこの記事をかいた人

3児のママでアラフォー主婦。
ロサンゼルスに4年在住し、現地の子育てを経験。
帰国後は、ジュニア英会話講師、英語教育に関する記事の執筆を中心に活動。
学び直しのため大学に編入し、現在は2度目の女子大生を満喫中。