子供に英語を習わせたいとお考えのママパパさんはとても多いと思います。
何歳から英語を習わせるのが良いのか?
子ども英語学習の最も効果的な時期を知りたい!
というのが多くのママパパさんの本音でしょう。
今回は、実際に子供英語講師である私の観点を踏まえ、その疑問を一緒に解決していきましょう。
英語学習は、お腹の中にいる時から!?
人は、生後10か月頃までに脳の中で言語領域が作られるそうです。
ですから、その頃までに日本語とネイティブスピーカーの話す英語の両方を聞かせてあげることが、子供をバイリンガルに育てる場合最も効果的であり、第一歩と言えます。
しかも、CDなどの音声では反応しないので、実際に話しかけてあげなければいけません。
赤ちゃんはおなかの中にいる時から、言葉を聞き取る力が備わっています。生まれてからもその言葉の意味を理解するまではいかなくとも、大好きなママパパから発せられた言葉を敏感に聞き取っています。それは、日本語でも英語でも関係ありません。
もしかして、これを読んでいるママパパさんの子供はすでに生後11ヶ月以上の幼児だった場合、「もう手遅れか~」などとあきらめてはいませんか?
そんなことはありませんよ。上記はあくまでも、パーフェクトなバイリンガルに育てるための話です。続きを読んでくださいね。
早期英語教育をすると、日本語が遅れる?混乱しない?
その答えは、ズバリ。日本語が遅れることは、ありません。混乱もしません。全く問題ありません。
むしろ、乳幼児のような低年齢のうちに始めるのにはメリットがたくさんあります。
言葉の発達に最も重要な要素は、生活環境です。
先ほども触れた脳の中に作られる言語領域は、それぞれ日本語用、英語用と作られます。そのため、子育ての中でお子様とのコミュニケーションを正しい日本語、つまり日本語を母国語としている人から発する言葉で話しかけていれば、子供は正しい日本語を覚えることができます。英語も同様です。
低年齢から英語教育を始めるメリットとしては、「自然に身につきやすい」時期だからです。
小さなお子様が突然、「そんな言葉どこで覚えたの?」って親がびっくりするような言葉を発することってありませんか?
(うちも、次男がまだ小さい時に自分のことを「オレ、・・・」と言った時はびっくりしました。)
これはつまり、子供が毎日の生活の中で聞いた言葉をそのまま覚えた一例です。教え込まれた、というよりは、自然に身についたと言っていいでしょう。
いろんなことを肌で感じ、スポンジのように吸収できるのは4歳頃までです。さらにいうと、ネイティブスピーカーの発音を聞き取れるいわゆる「英語耳」が作られるのも、この頃までだそうです。
それ以降は知能が発達し、好き嫌いが自分で判断できるようになってきますし、言葉の意味も深く理解し、考える力もついてきています。
関連記事:【英語耳】まだ間に合う?英語耳は何歳まで?どうやって作られるの?
英語学習は小学生からでも手遅れではない!?
ここまで読んで、「あ~やっぱり早い方がいいのか。うちの子、もう小学生だから遅いか~」と思っているママパパさんはいませんか?
低年齢から始める方が、確かにメリットは大きいかもしれません。
しかし、小学生頃から始めても遅いということは、私は、決してないと思います。むしろ、この頃から始めるメリットもあります。
ある程度成長し自分で判断できるお子様は「自分の意志で英語を習う」という姿勢になり、そこに責任感も芽生えます。
「なぜ習いたいのか」を自分で考え、行動に移している子は、「なんとなく親に言われて・・・」と習っているお子様よりもずっと英語を習得するという意味では効果的です。これは、私の経験から実際に感じていることです。
母国語を認識する年齢は9歳頃であると言います。つまり、それ以降に英語を学んだ場合は英語を「第2言語」として認識し、学ぶことができます。
頭の中で考え、母国語と比べながら理解を深めていくプロセスは遅かれ早かれ身につけなければならないスキルです。バイリンガルの方でも、成長と共に必ず2つの言語を比べ、使い分けているはずです。
私の友人の一人に、台湾で生まれ10歳のころに英語圏の国へ移住し、現在は日本に住んでいる人がいます。
彼女は台湾語も、中国語も、英語も、日本語も堪能です。一度、彼女の手帳を見せてもらったら、台湾語(繁体字)で書かれていました。
英語と日本語は現在の生活で使うので意識する必要はないけど、中国語、台湾語は忘れないように、と意識をして使っているそうです。
ズバリ!一番効果的な時期は、英語に興味を持った時!
子供の集中力にはものすごいものがありますよね。
大好きなアニメを見ているときは、隣で話しかけてもこちらの声は全く聞こえていないようですし、大好きなおもちゃに夢中になっているときは時間を忘れて没頭します。
やはり、「好きこそものの上手なれ」です。英語もスポーツなどと同じで、子供が自ら興味を持った時に一番効果をもたらします。
お子様が「私も英語を習いたい!」と自ら言った時は、お子様の年齢に応じて、親子で一緒にどんな方法がいいかをお子様主体で考えましょう。
ゴールを定めれば、あとは突っ走るのみです。ここで大事なのは、ゴールの見直しは何度でもOKです。成長と共にゴールが具体化していくのが、理想的な方法ですね。
関連記事:元英語講師がズバリ!子供の英語の読み書きはいつから教えるべき?
まとめ
結論からすると、子供に英語を習わせるのに最も効果的な時期は一概には言えないということです。
「子供が自ら英語に興味を持った時、英語を習いたいと言い始めた時」>「4歳頃までに」>「脳の中に言語領域が作られるのが生後10カ月までに」という優先順位のもと、あとはママパパさんの都合などを踏まえたうえで検討するのが良いでしょう。
「早いうちがいい」という周りの言葉に惑わされずに、お子様の様子を見ながら習わせたり、時には一度やめてみるのも良いと思います。
決して周りのお子様と自分のお子様を比べないでください。焦ることはありません。
英語をお子様に習わせるうえで最も大切なことは、お子様が楽しく続けられることです。
親はサポーターという立場で応援し、決して英語の学習を無理強いするようなことはしないでくださいね。