「英語が話せる」というだけで、昔なら国際社会に飛び出す大きな武器になっていたはず。
でも今の時代、英語が話せるというだけで確実に仕事が貰える時代ではなくなってきているのも事実…。
将来、子ども達が世界に羽ばたくためには、英語を学ばせる以外に何をしたらいいんだろう…?
悩みますよね!
そんな中、言語教育だけでなく、将来的なビジョンを見据えた『国際理解教育』にも力を注ぐ学校が出来たのです!
それこそが、2019年4月に開校する、大阪市立水都国際中学校・高等学校です。
英語教育に力を入れている人なら一度は聞いたことがあるかもしれませんね!
今回は、この大阪市立水都国際中学・高校について、詳しくご紹介していきます!
目次
大阪市立水都国際中学校・高等学校とは
水都国際中学・高校の公式ホームページによると、
水運によって経済発展を遂げた水の都・大阪 + 国際理解教育と言語教育に重点を置く
ということから、この学校名に決まったようです。
大阪の産業の国際競争力の強化および、大阪を国際的な経済活動の拠点にしていけるような人材を、大阪から生み出すべく、
- 国際社会で活躍するための英語による優れたコミュニケーション能力の習得をめざした教育活動
- 自国の伝統や文化に根ざした国際理解教育に重点を置いた教育活動
- グローバルな視野に立って行動するための態度・能力を育てる教育活動
(公式HPより抜粋)
以上のような教育に力を入れていく学校なのですね。
「大阪から!!」という、力強い想いが込められているように思いました。
全国初の公設民営の中高一貫校
実はこの水都国際中学・高校ですが、設置者は大阪市でありながら、管理・運営は民間の学校法人等が行うという、全国初の学校なんです!
管理・運営は、主に学校法人大阪YMCAが行っています。YMCAの名前は、皆さん一度は聞いたことがありますよね。
この、公設民営の中高一貫校、という点におけるメリットは以下にあります。
まず、民間が管理・運営することによって、
- 柔軟な人事管理制度により外国人教員等の配置が可能。
- 民間企業などの第一線で活躍中の方々による授業を受けられる。
- 生徒の海外大学進学や海外留学に、民間法人のもつ海外ネットワーク等の活用が可能。
そして、大阪市立であるため、
中学校は無償、高等学校は他の公立学校と同額の授業料設定
という、非常に理にかなった、公立と民間運営の良いとこどりをした形になっているんですね!
また、他の公立高校と同様に、3学期制・土曜授業なし、給食も毎日出ます。
関連記事:[英語子育て] グローバルで活躍できる子供に必要な10のスキル
オープンスクールの様子
2018の夏、小学校6年生の親子を対象にオープンスクールが実施され、たくさんの入学希望者が殺到したようです。
水都国際中学・高校ならではの学校紹介やカリキュラム紹介に、話題が集まりました!
中でも、子どもや保護者の目を引いたのが、「LEGO SERIOUS PLAY」によるブロックを使った学習方法の紹介です。
レゴを組み立て、その組み立てについて自分で説明し、また相手に質問をすることでオープンマインドな精神をつくりあげていくことが出来ると考えられているようです。
その後も、いかに水都中学・高校が「生徒主導」であり「自由な発想」を大切にしているかの説明が、具体的に行われました。
印象的なのが、「新しい大学入試問題」として紹介された、「その場で発想して思考して答えを出す」という、問題へのチャレンジです。
こちらも、子どもと保護者共に、5分間という短い時間で「ニューヨークにあるパブリックアート “LOVE”と“HOPE”のモニュメントの間に、新しいモニュメントを設置するとしたら、どんな作品をつくりますか。その絵と作成意図を書きなさい」という質問に答えていきました。
これからは、このような「正解」が必ずしも1つではない問題が重要になっていくと考えられているようです。
水都中学・高校では、「何を学ぶか」ではなく、「どう学ぶか」が重視されており、それに合った、斬新かつ先進的なカリキュラムが組まれていると、同校コーディネーターより説明がありました。
実際に授業で行われることを、保護者と一緒に体験できるオープンスクールというのは、とても分かりやすくて良いですよね!
このオープンスクールは、中学・高校ともに、満席になること必須のため、今後行かれる方は、早めのご準備をお勧めいたします!
水都国際中学校・高校の最大の魅力は?
水都国際中学・高校の最大の魅力は、「英語をあくまでツールとして使いながら、グローバルな視点、価値観を育てていく」という点にあるでしょう!
英語を話せるようになることがゴールなのではなく、もっと先の未来を見据えた授業を、中学、高校の時から受けられるというのは、とても贅沢なことですよね!
それでいて、水都中学・高校は、市立だから授業料も高くない、というのは、6年間ご家庭の経済的にもとっても安心できますよね。
また、「大阪からグローバルな人材を輩出したい!」という、大阪やYMCAの強い強い熱意によってつくられている学校であるからこそ、きっと教員の皆さんも、質も意識も高い方々たちが集まっているのではないかと期待できます!
学校の所在地は?
大阪万博の開催地としても話題になっている人工島の夢洲の隣にある咲島(さくしま)です。
最寄り駅は、ニュートラム(南港ポートタウン線)「ポートタウン西」、「ポートタウン東」です。
800ⅿほど南に位置するところにあり、両駅から、徒歩10分です。
2つある校舎の所在地はこちらです。
〒559-0033 大阪府大阪市住之江区南港中2丁目7−18
〒559-0033 大阪府大阪市住之江区南港中3丁目7−13
気になる入試についてチェック!
大阪市立水都中学・高校に入学するには、入試に合格する必要があります。
水都国際中学校へ入学するには?
水都国際中学校の入学者選抜は、この方針に基づいて、大阪市教育委員会によって行われます。
大阪市内に居住していることが条件となり、
選抜は、検査(適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ・面接)により実施されます。
面接では、英語の学習に対する意欲や興味・関心などが聞かれ、グループで行われます。
小学校の外国語活動を通して、英語に興味・関心をもっていれば、特別な英語力は必要ないとのことです!
水都国際高等学校へ入学するには?
水都国際高等学校の入学者選抜は、平成31年度大阪府公立高等学校入学者選抜方針に基づいて行われるとのことで、学力検査、実技検査があります。
学力検査は、国語、社会、数学、理科、英語の5科目。
実技検査は、英文の音読と、英語による口頭試問があります。
また、原則として、本人及びその保護者の住所(住民票住所)が大阪府内にある者、とされています。
高等学校の偏差値や倍率は、開校前である現在はまだ不明な状態ですが、入学者数が、中学校80名、高等学校80名と、かなり限られた生徒数であることから、倍率が高くなることが想定されます!
出願日、入試日、合格発表日はいつ?
水都国際中学校の入試について
出願受付は2018年12月26日・27日、出願場所は大阪市役所地下1階第11共通会議室です。
適性検査は2019年1月26日・27日となっています。
合格発表は2019年2月2日が予定されています。
水都国際高等学校の入試について
出願受付は2018年2月13日・2月14日、出願場所は大阪市役所地下1階第11共通会議室です。
学力検査は2018年2月19日、場所は大阪市立咲くやこの花高等学校にて。
実技検査は、2018年2月20日、場所は大阪市立咲くやこの花高等学校にて。
合格発表は2018年2月27日が予定されています。
水都国際中学校の授業内容は?
1学級40名で行われる授業ですが、主な内容として
- 専任外国人教員による会話を重視した生きた英語を学べる
- 英語の授業だけでなく、他の一部の教科も英語で行うオールイングリッシュ
- 英語の授業時間を増やすとともに、国際理解に関する授業も行う
- 高校の学習内容の先取り学習を実施
と、やはりかなり英語教育には中学校から力を入れているようですね。
水都国際高等学校の授業内容は?
高校になると、高校1年生で必修科目を履修後、高校2年生から、3つのクラスが分かれていきます。
文系のグローバルコミュニケーションコース(仮称)、理数系のグローバルサイエンスコース(仮称)、文部科学省によるグローバル人材教育のための国際バカレロア(IB)のディプロマ資格の取得を目指すコースも設置予定です。
関連記事:国際バカロレアとは?経験ママが語るバカロレアの問題点
どのコースも、英語を用いた授業で、異文化を理解し、コミュニケーション能力を高め、国際的なリーダーとなれるような人材を育てるための教育を基盤としています。
各クラスで、それぞれの専門知識と教養を深めていくことが出来るので、将来の目標を高校生の時からしっかりと考えることが出来るチャンスですよね!
水都国際中学校・高等学校の気になる学費は?
前述したように、授業料は中学校は無償、高校は他の大阪市立の高校と同額(年間約12万円)です。
これらの授業料以外に、
- 教材費
- 修学旅行
- 海外研修積立金
- 制服代
等が必要となります。
また、高校2年生から、国際バカロレアコース(仮称)を選択した場合、テキスト代や最終試験受験料等が必要となりますので、具体的な金額を知りたい場合は、問い合わせてみてくださいね。
水都国際中学校・高校の校長は誰?
現時点で、水都国際中学・高校の校長に選任されているのは、佐藤 裕幸氏(59 歳)です。
学校法人大阪 YMCA 理事・学校事業統括であり、青山学院大学文学部卒業、YMCA 国際ビジネス専門学校 校長などの職歴を経て、水都国際中学校・高等学校 開設担当理事を担当され、校長への選任へと至りました。
現在、East Asia YMCA Urban Network 事務局長、全国語学ビジネス観光教育協会 理事、全国専門学校日本語学校日本語教育協会 理事、留学生教育学会(JAISE)理事など、様々な国際社会における重要な協会での理事も務められているようですね!
まとめ
大阪市立水都中学校・高等学校についてご紹介いたしましたが、いかがでしたか?
なんとも今の時代に合った、先進的な学校ですよね!
学校のビジョンがここまではっきりしていると、そこで学ぶ子どもたちも、意識が高まりますし、日々の勉強の目的が明確に見えて、やりがいを感じると思います。
また、私の個人的な意見としては、「中高一貫」というのも、とても良い点だと思います!
私自身、中高一貫の私立の女子高を卒業していますが、6年間、同じ仲間と過ごすというのは、絆も深まりますし、何よりも高校受験などを挟まないため、のびのびと過ごせます。
私は高校で1年間、交換留学へ行きましたが、その準備も、高校受験がなかったため、中学校の時から気持ちの面でもゆっくり整えることが出来ました。
部活動に専念できる、という点でも、中高一貫はオススメですよ♪
英語を子どもに学ばせたい、でも、それだけでいいのかな?本当に将来役に立つのかな?と悩んでいる大阪のママパパは、是非、大阪市立水都中学校・高等学校への進学を、検討してみてはいかがですか?