スマホ画面をこなれた手つきでスクロールする我が子を横目で見つめながら、「あぁ…時代は変わった…」と物思いにふけったことはありませんか?
私はあります!!(毎日のように)
私は今31歳ですが、インターネットを初めて使ったのは小学校低学年でした。
今となっては、ネットやパソコンやスマホが無い世界なんて考えられないですよね。
そしてそれは、私の1歳の息子にとっても同じこと。
私の生きてきた時代以上に、息子がこれから生きていく時代は、「テクノロジー」に溢れ、それを使いこなしていかなければ、生きていくのすら困難になっていくと思います。
とは言え、めちゃくちゃ文系で、年齢の割にスマホもパソコンも大して使いこなせないし、システム的なことは何一つ分かっていない私と夫。
もし小学校や中学校、もしくは習い事で、子ども達にこれら最先端の技術や科学について学ばせることが出来たら、親としても助かりますよね!
そう、それが今、アメリカやシンガポールを始め、全世界に拡がっている『STEM教育』なんです!
「科学や技術について、子どもに学んで欲しいけど、とても自分じゃ教えられない…!」と思っている親御さんたち!
この機会に、『STEM教育』について、私と一緒に学んで行きましょう!
STEM教育とは?
STEM教育のSTEMは、どういう意味なんでしょうか?
STEMとは、
- Science(科学)
- Technology(技術)
- Engineering(工学)
- Mathematics(数学)
の4つの頭文字から出来ており、「理数系の学術領域に重点を置く教育方針」…ということなんですが、あまりピンときませんよね。
つまり、子どもへの教育へ置き換えると、「子どもたちがロボットやIT技術に触れて自ら学ぶ」ということなんです。
この4つの要素は、1990年代に、アメリカ国立科学財団(NSF)が重要視し始めたことが発端となり、今のSTEM教育への発展へ至ります。
最近、プログラミング教室やロボット教室などのチラシをチラホラに目にすることがありますが、こういったSTEM教育の影響もあるのですね。
STEM教育の経緯
2000年代に入り、バラク・オバマ前大統領が自国の重要な教育政策のひとつとして、このSTEM教育を掲げたことから、急速にアメリカ国内にて浸透し始めました。
オバマ前大統領は『科学を本来あるべき地位に戻す』と演説し、アメリカでのSTEM教育の発展のために、多額の民間投資を行いました。
その額、なんと年間30億円!
10年以上前でありながら、時代の変化に合わせた素晴らしい取り組みですよね!
このオバマ氏の取り組みが、さらにSTEM教育をアメリカから世界へと、拡げていくことになるのです。
STEM教育といえばシンガポール!?
世界各国の中でも、STEM教育が最も盛んに行われている国は、やっぱり発端のアメリカ?と思いきや、実は、アジアにありました!
そう、近年「理数系に強い」と噂されているシンガポールこそ、STEM教育大国なんです!
経済協力開発機構(OECD)が世界中の子どもを対象に行なった「学習到達度調査(PISA)」で、科学的応用力や数学的応用力などにおいて、世界1位に輝いた国こそが、シンガポールでした。
この結果は、まさにSTEM教育の恩恵と言えるでしょう。
というのも、日本では中学生からしか習わない「数学」を、シンガポールでは小学校1年生から。「理科」は小学校3年生から、しかも、どれも「実践」ということを大切に学ばせるという教育方針なんです。
ただ座学で学ぶのではなく、「何故これらの数学や理科を学ぶ必要があるのか?」を、実践を通して、肌で感じることが出来るというのは、すごいことですよね!
日本のSTEM教育
我らが日本では、STEM教育はどれぐらい普及しているのでしょうか?
日本では、2020年から小学校でのプログラミング教育の必修化が決定しました。
また、文部科学省は全国200校以上の指定校があるスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の支援を行う予定となっています。
科学の甲子園や国際科学技術コンテストなどの、民間的な理数系のコンテスト推進を行っており、STEM教育を受けられるたくさんのプログラムが日々増えています。
とは言え、2000年に入って間もなく、STEM教育を重要視していきたアメリカや諸外国に比べれば、「遅れている」と言えてしまうかもしれませんね。
しかし、2020年を待たずして、STEM教育の一端が日本国内で普及し始めているのも事実です。
その実例の一つが、この子ども向けロボット教室『プログラボ』。
「プログラボは、ロボットプログラミング教育を通じて、未来を担う子ども達の『夢を実現するチカラ』を育みます」という理念をもとに、現在全国30か所以上の教室で、ロボットプログラミングを子ども達に教えています。
実はこの教室、昔からの住宅街である私の家の近くにも最近出来ていて、「なんだこれは!?」と驚いたと同時に、「息子が5歳になったら(年長さんから通えます)是非通わせたい!」と思っていたのです♪
このように、「習い事」の一環として、プログラミングを楽しく学べるというのはとても良いですよね!
2020年を待たずとも、今すぐに始められるSTEM教育は他にも色々あるので、是非一度近くの教室を調べてみてはいかがでしょうか!
世界のSTEM教育はどう?
シンガポールや日本以外での世界各国では、どのようにSTEM教育が取り入れられているのでしょうか。
発祥国であるアメリカでは、前述した通りオバマ前大統領の頃から多額の予算が割り当てられ、今も積極的にSTEM教育が取り入れられています。
例えば、幼少期からパソコンを使ったり、研究用ロボットを組み立てたり、プログラミングの授業があったりと、最先端の技術に触れる機会を子どもに多く提供しているようです。
また、アジア内で言うと、中国やインドもSTEM教育の盛んな国です。
中国ではSTEM教育卒業生が、学生全体の40%を占めており、中国がAI技術において世界を牽引する国であることは周知の事実です。
インドでは、インド工科大学を始め、世界的なSTEM教育機関があり、その結果として、世界の宇宙開発の代表国の一つにもなっています。
その他にも、インドネシアやロシアなど、STEM教育は世界各国で非常に重要視されているんですよ!
まとめ
私が子どもの時であれば、「ロボットは頭の良い凄い人が作るもの」という固定観念しかありませんでしたが、今の時代は違います。
5歳の子どもでも、ロボットを作ることが出来る、そんな時代です。
また、今、STEM教育に合わせて、「STEAM教育」も盛んになっています。追加された「A」は、アート、芸術なんです。
STEM教育で学んだ技術を基礎に、芸術で培かわれた独創性や創造性を活かし、現代社会の問題に取り組み、解決する力を養うということが期待されています。
「芸術は世界の共通言語」と言われていましたが、「技術や科学」も今は立派な世界の共通言語。
「学ぶことは楽しいんだ」「自分で作ることは楽しいんだ」と教えてくれるSTEM教育が、もっともっと日本に普及し、子ども達の視野が拡がっていくことを願っています!