モンテッソーリ教育は、特殊な学校に行って習うものだと思っていませんか?
モンテッソーリはそもそも自宅で実践するのに向いています。
普段の習慣やお手伝いの中には、モンテッソーリ教育の要素がちりばめられているからです。
家の中で上手にモンテッソーリ教育を取り入れて、実践する方法をご紹介します。
目次
生活の中で自立を促す
モンテッソーリ教育の大きな目的は自立を促すことです。
例えば、着替えをする時に手を貸さずに1人でやらせてみましょう。
時間がないから、着方が間違ってるからと、途中で遮るのではなく、
自分でなにかをやろうとしている時にはとにかくやらせてみることです。
できるまでやってみて、自分で失敗しながら学んでいくことは自立への第一歩です。
私の息子が通っていたモンテッソーリスクールでは、家でも極力手をださないようにと、何度も言われました。
せっかく学校でモンテッソーリ教育を受けて自立を促していても、家ではママがなんでもしてあげてるのでは意味がなくなってしまいます。
自分で考える習慣を付ける
受験勉強をしていると、常に正しい回答があり、出題者の意図に沿った答えを出すことを求められます。
現在の日本の教育だと効率的に答えを導きだすための方法を教えることにフォーカスしがちですが、簡単に答えを示すのではなく、じっくりと待ちましょう。
結果を急いでしまうと、モンテッソーリ教育は成り立ちません。
目先の結果を求めるともどかしく感じるかもしれませんが、自分で考える習慣が付くと、将来自ら疑問を見つけ研究したり、新しいアイデアを持てるようになるでしょう。
これからの教育に求められるのは、暗記や決まった法則を使いこなすことよりも、自分で考える独創的な能力ではないでしょうか。
自ら選択する機会を与える
自分で選択するということは、結果も自分の責任になります。
小さいころから自分で決めるという体験を繰り返すことで、その結果がどうなるのかに敏感になり、責任感や自立心が芽生えてきます。
日常生活でも、親が全部決めてしまうのではなく、意識的に子供に選択させてみてはいかがでしょうか?
朝ごはんは、パンにするかご飯にするか。洋服はどれを着るか。
週末はどこに行きたいか。そこへ行くには電車か、車か、どうやっていけばいいか。
このように日常生活でも子供に選択する機会を与えてみてください。
規則正しい生活と、整理整頓された環境
モンテッソーリ教育では、おもちゃや勉強道具を整然と並べることを推奨します。
箱の中にごちゃごちゃと突っ込むのではなく、ひとつひとつすぐ手に取れるように
スペースを取って見えやすいようにしまいます。
子供が自分でも整理しやすく、自然と物を整理する習慣が身に付きます。
厳格なモンテッソーリスクールでは、鉛筆の種類をそろえ、長さごとに並べたり、
色も統一するほどの徹底ぶりです。
家でそこまでは難しいかもしれませんが、取りたいものがすぐに取れるようになっているようにはしていたいものです。
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自然とふれあう直観教育
公園に行ったりお散歩をしていると、色々な発見があります。
忙しいからとそういったものに触れずに先に急ぐのではなく、子供の発見に付き合ってあげることができるといいですね。
モンテッソーリでは自然とふれあうこと、自然に関する教育を重視しています。
スクールでは、動物や植物を育てることも積極的に行います。
私の息子のスクールでは、クラスの小動物のお世話や植物に水をやるため、夏休みも交代でスクールに通いました。
業者やスタッフに任せることもできるのですが、責任感を育くんだり、生き物は世話をしないとどうなるのかということを身をもって体験させるためとのことでした。
料理や洗濯、お掃除などの家事は、モンテッソーリ教育そのもの
お手伝いは、モンテッソーリ教育の基盤となる「おしごと」の中にも多く含まれています。
タオルや食器を洗ったり、果物を切ったり、縫い物のまねごとをしたり、こういった一つ一つの動作に教育的な要素が含まれているのです。
息子は4歳のころから、子供ナイフでフルーツを切る事ををスクールで教えられました。
さすがに早すぎるのではないかと心配しましたが、思っていた以上に上手にできるようになっていて、「あぶないからさせない」という考えを反省しました。
もちろん、年相応にできることも変わってきますし、子供によっても変わってきます。
しっかりとそばについて、簡単なことから、様子を見ながら進めないといけません。
子供の「敏感期」を見逃さない
子供には「敏感期」というものがあり、適切な時期に適切なチャレンジをさせてみることで能力をぐっと伸ばすことができます。
大切なのは、何に対してどの時期に自立や発達が完成していくのか、その時期を見誤らないように、きちんと観察することです。
ただ敏感になるというだけでなく、その特定の事柄をいとも簡単に吸収します。
このような敏感期がさまざまなものに対して出現し、その対象と出会ったとき子どもは驚くべき集中力を表します。
生物的には、特定の機能を身に付けるための大切な時期です。一つの目的が果たされると別の感受性が取って代わり、それ以前の感受性は消えていきます。
それぞれの期間には当然個人差があります。
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身近にいる家族だからできること
いかがでしたか?
身近にいる立場から子供の普段の様子を観察することもでき、家でモンテッソーリ教育をおこなうことはとても効率的とも言えます。
モンテッソーリの教育法を完璧に実行しようと思うとなかなか大変ですが、まずはできることから取り組んでみてはいかがでしょうか。