プリスクールで英語力は本当に伸びるのか?卒園後に英語を全部忘れるってホント?

英語教育の低年齢化が進んでいる昨今、子どもに英語をどのように学ばせるかに関心が集まっていますね。

そこで今回は、一般的なインターナショナルプリスクールの授業内容や、園児たちが英語を習得していく様子をご紹介します。

プリスクールって何?

国内でプリスクールと呼ばれている施設の多くは、主に日本人の子どもを対象として完全英語保育を行う施設です。

もちろん外国人が在籍している場合もあります。

対象年齢は、早ければ0歳から就学前の6歳まで。

英語のネイティブスピーカーと保育士資格を有する日本人のペアで各クラスを担任するケースが一般的です。

プリスクールならではの楽しいイベント

ひなまつり、子どもの日、七夕、ハロウィンパレード、クリスマスなど、日本とアメリカの伝統的な行事を体験を通して楽しく学びます。

発表会は会場を借りて合唱、楽器演奏、演劇を披露します(台詞はもちろん英語)。

その他、運動会やプール遊び、バスに乗って行く見学旅行もありますよ。

プリスクールの生徒の英語力

まだ日本語も上手に話せない子どもたちが、どうやって英語を習得していくのか気になりますよね。

ここで重要な役割を果たしているのが、日本人の保育士です。

園児の気持ちや話したいことに耳を傾け「こんなときは英語でこう言うのよ」と、言葉ひとつひとつを丁寧に繰り返し教えていく地道な活動があるのです。

そして外国人先生のネイティブな発音と会話を毎日聞いていると、いつの間にか英語で話せるようになっています。

泣いてるときや喧嘩しているときなど、感情がたかぶっているときも英語。

娘は寝言も英語のときがあります。

また、表現方法も成長を遂げます。例えば「I want to pee.」から「I want to go to the bathroom.」へ、「Can you~」から「Would you~」へと変化し、年齢相応の会話と丁寧な表現を身に付けていきます。

先生たちのおかげで着々と英語を習得していく園児たちですが、勉強しているという感覚は皆無のようですね。

面白い!もっと知りたい!といったワクワクの好奇心が英語習得のベースにあるように感じます。

プリスクール卒園後に英語力はガタ落ち?

プリスクールに通う子どもたちは驚くスピードで英語を習得していきますが、忘れるのも早い時期といわれています。

では、卒園後も英語力をキープするためには何をすれば良いでしょうか?

それは、プリスクールに設けられた就学児童向けのクラスを利用することです。

小学校に通いながら放課後だけ利用する「アフタースクール」、土曜日だけ利用する「サタデースクール」、英検の勉強に特化した「英検クラス」などですね。

プリスクールへの入園を検討する際は、卒園後も引き続き利用できるクラスがあるかを確認しておきましょう。

他にも、英会話教室に通わせる、英語の家庭教師に依頼するなどして英語を使い続ける努力が必要となります。

プリスクールのデメリット

プリスクールでは、日本語の「ひらがな」や「カタカナ」は教えてくれません。

娘が年長クラス在籍時の担任からは「“ひらがな”は教えていませんから、ご自宅でお願いしますね!」と念を押されました。

日本語の「日にちの呼び方」、「助数詞」、「曜日」、「てにをは」などの基礎も家庭でしっかりと教えましょう。

卒園後、地域の小学校に通い始めてから「変な話し方するね」と不思議がられることのないように気をつけてください。

プリスクールのカリキュラム

娘が通園していたスクールは、年少々から年長まで4つのクラスが設けられていました。

その年齢に適したカリキュラムを通して英語を習得していきます。以下で実際に娘が学んできたカリキュラムを簡潔にご紹介します。

年少々クラス

フォニックス/アルファベット(大・小文字)の認識と正しい発音の練習/数字や身近な物事、色・形などに関する英単語を言えるようになる/生活に必要な簡単な英会話/簡単な歌詞を憶えて歌うなど。

ポイント
年少々クラスは主に英語を音として繰り返し聞くことがメインです。英語を耳から十分にインプットしたら少しずつ簡単な単語や文を話せるようになります。

年少クラス

  • アルファベット(大・小文字)、名前、単語や簡単な文章を書く練習
  • 重要な単語を認識し語彙を増やしながら正しく発音する練習
  • 日付・曜日・天気の読み書き練習
  • ワークシートを使った読み書きの練習
  • 初級レベルの絵本を読む練習
  • 生活やコミュニケーションに必要な会話文の練習 etc…
ポイント
年少クラスから「読み」「書き」が始まります。また、先生にべったりくっついていた子ども達も友達同士で遊び始める時期なので、会話の練習を実践的に学んでいきます。

年中クラス

  • 単語や短い文章を書く練習
  • 接続詞などを使った複雑な文章作成の練習
  • 基本的な文章を読む練習
  • 日本とアメリカの行事の意味を理解して関連する語彙を学ぶ
  • 長い歌詞を憶えてハッキリと歌う
  • 人前で発表や説明する練習
  • 夏・冬休みの思い出をクラス内で発表する etc…
ポイント
年中クラスからは単語や文章の「読み」「書き」へとステップアップして文法も学んでいきます。個人間の会話はもちろん、自作の文章をクラスで発表する時間もとります。
※英語に触れあう機会がなかった子どもを年中クラスからプリスクールへ入園させるのは厳しいと思われます。遅くとも年少クラスからをすすめます。

年長クラス

  • より複雑な文章の作成
  • アメリカの1年生用のテキストを使用した読む練習
  • 理科(生物、植物、太陽系、水のしくみなど)、算数(簡単な足し算・引き算)を英語で学ぶ
  • 時間を正しく言う練習
  • 絵日記や思い出をクラス内で発表して質問にも答える etc…
ポイント
年長クラスは「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」ことへと発展していきます。卒園式では「園生活での一番の思い出」や「将来の夢」を一人ひとりが堂々と大勢の前で発表できるまでに成長しています。

まとめ

プリスクールでは確かな英語力を習得できますが、卒園後も英語力をキープするための対策もお忘れなく。

もし、プリスクールに少しでも興味があるなら見学会や体験入園に申し込んでみませんか?

イキイキと活動している園児たちの姿を実際に見て、スクールの躍動的な雰囲気を肌で感じたら、きっと入園を前向きに考えることができますよ。

ABOUTこの記事をかいた人

九州でのどかに暮らす在宅ライター主婦。娘を3歳からインターナショナルスクールに通わせているが、自身の英会話力は限りなくゼロに近い感じ。映画と英国人俳優をこよなく愛しDVD収集をコツコツ継続中。子どもの英語教育に関するモノ・コトをまじめに綴ります。