2010年に発表した著書「人生がときめく片づけの魔法」が100万部を超えるベストセラーとなり、「片づけコンサルタント」として一躍その名を知らしめた近藤麻理恵さん。
日本だけにとどまらず、アメリカでも大ブームを起こし、こんまりさんはすぐに家族を連れてアメリカ・ロサンゼルスへ移住をしました。その行動力はさすがですね!
可愛らしい見た目からは想像できないほど、バイタリティに溢れている方のようです。
そんな彼女について、今回は「アメリカ移住」と「英語力」の観点から迫ってみたいと思います!
こんまりさんのアメリカ移住は成功?
こんまりメソッドは、日本だけではおさまらず、アメリカで大ブームを巻き起こしています。
「人生がときめく片づけの魔法」の40ヶ国語に翻訳され、翻訳版は2015年にアメリカでニューヨーク・タイムズ1位に選ばれ、アカデミー賞授賞式に招待されたり、TIME紙の選ぶ「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたり、その快進撃はとどまることを知りません。
また、片付けることを表す「kondo-ing」や「Marie Kondoing」という言葉まで生まれているそうです。本当にすごいことですね!
「ときめき」を「spark joy」と訳したのもブームを起こした一つの理由だと思われます。
片付けが苦手な有名人から批判的なことを言われて、ちょっとしたニュースにもなりましたが、そういった論争が起こること自体、彼女がいかに注目されているかの表れでしょう。
こんまりさんの英語力は?
アメリカに拠点を移したこんまりさんですが、元々英語は話せたのでしょうか?
プロフィールなどを調べてみたところ、留学経験や帰国子女であったというような記述は見当たりませんでした。大学の専攻も社会学であったようですので、英語を特別に勉強していたという背景はなさそうです。
こんまりさんが英語で話している動画を見てみましょう。
2017年に、世界中のスタートアップや一流企業が一堂に会する、世界最大級の映像・音楽・テクノロジーの祭典「SXSW」(サウス・バイ・サウスウェスト)での英語スピーチです。
ゆっくりと、ひとつひとつの単語をはっきり発音しながら話しています。
発音は日本語なまりではありますが、言いよどみがなく、かなり練習してスピーチに臨んでいるのがわかります。
シンプルな言葉を選んで、ゆっくりと確実に伝わるように話しています。
きちんと観客に目を配りながら、笑いも取りながら、心をがっちりつかんでいるのがとても印象的です。
英語力という意味ではまだ勉強中といったところかもしれませんが、確実に「伝える力」を持っています。
こんまりさん、アメリカでも大人気の理由?
Netflixでこんまりさんの持っている“Tidying Up with Marie Kondo”という番組は、ドキュメント形式です。
実際に部屋を片付けられなくて困っている視聴者の家に行き、片付けを行っていきます。
台本に沿って台詞が決まっているわけではないので、どんな発言が出て来るのかわかりません。
この番組では、通訳を介しての会話が中心になります。
こんまりさんの会話のやりとりを見ていると、聞き取りはほぼできています。
相手の言葉を聞き取った上で、日本語で返すというのが基本的なパターンです。
彼女は耳がいいので、おそらく英語での会話も成り立ちますが、確実に彼女の言いたい事を伝えるために、敢えて通訳を介す方法を選んだようです。
通訳を介すということは、直接話すよりもワンテンポ遅れて相手に伝わるということ、目を見て話して理解し合うという作業がしにくいことから、伝わりにくいのではないかと心配になりますね。
こういった形式では、リズムを崩さないように上手く通訳を介す必要があります。
通訳は飯田まりえさんという方(2人ともまりえさん!)が担当されています。
この通訳さんがとても優秀で、通訳を挟むタイミングや言葉のチョイスが絶妙なのです。
この番組の陰の主役と言ってもいいのではないでしょうか。
飯田さんの活躍によって、自然に会話が成り立ち、番組は大人気となっています。
こんまりさんが伝えようとしている内容そのものに大きな力があるので、相手も一生懸命聞こうとしてくれます。
日本語がわからなくても、目を見てうなずきながら聞いていたりしているのも、面白いですね。
こんまりさん学ぶ究極のコミュニケーションとは?
こんまりメソッドはコンテンツがとにかくすばらしく、みなに感動を与えます。
話している内容が良ければ、伝え方がどうであれ人は一生懸命聞いてくれます。
つたない英語でも、通訳を介してでも、聞きたいと思ってくれる人がいれば、コミュニケーションは成り立つのです。
これこそ究極のコミュニケーションではないでしょうか。
これからIT技術が発達すれば、自動通訳機のようなものも活用されるようになるでしょう。
そういった時に話を聞いてもらえるかどうかは、話の中身が重要になります。
英語の発音や文法の正確さを求める前に、まずは自分の考えをしっかりと持った人間になることが必要なのです。
まとめ
これからの時代に必要なのは「上手い英語」を話すことよりも、しっかりとした中身のある内容を話すことではないでしょうか。
アメリカは人種差別があるとも言われますが、いいものはいいと認めてくれる寛容さも持っています。
日本人であっても、英語が上手くなくても、伝える内容が良ければきっと受け入れられていくでしょう。
こんまりさんのように、強い信念と行動力を持ってコミュニケーション力も備えた人を育成できる教育を目指したいですね。